ノルマンディーの牧草地から生まれた、と語られる白カビチーズ、カマンベール。なかでも「カマンベール・ド・ノルマンディー」は、名前の土地で定められた方法を守って作られるAOP(原産地名称保護)チーズです。 その誕生をめぐっては、フランス革命のさなか、農家の女性マリー・アレルが逃亡中の司祭をかくまい、ブリー地方の製法を教わったという有名な話があります。 けれど、チーズの歴史をこの一夜の出会いだけで説明することはできません。村の名をもつチーズは、いつから記録に現れ、どのように遠くの町へ広がり、土地の名を守る制度へ ...