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メイン料理

カマンベール・ド・ノルマンディーのパスタ|きのこと味わう白カビチーズのソース|CM0002

※ この記事のレシピは、PDFを無料でダウンロードできます。 白い皮に包まれたカマンベールを切り分けると、内側には淡いクリーム色の生地が現れます。そのままパンにのせるだけでなく、温かなソースに仕立てれば、いつものパスタにもチーズの個性を生かせます。 今回使うのは、フランスのカマンベール・ド・ノルマンディー。 一般にカマンベールと呼ばれるチーズのなかでも、原料乳や産地、製法について決まりのある、原産地名称保護の対象です。きのこと合わせたクリームパスタを入口に、その名前が表しているものと、白カビチーズを料理に ...

軽食・保存食

カマンベール・ド・ノルマンディー|白い一個に育つ、牧草地と熟成の物語|CM0001

丸い木箱を開けると現れる、白い表皮の小さなチーズ。カマンベールという名前にはなじみがあっても、その後ろに「ド・ノルマンディー」と続くものを意識して選んだことは、あまりないかもしれません。 カマンベール・ド・ノルマンディーは、フランスのノルマンディー地方で、牛の生乳を使って作られる白カビチーズです。名前が示しているのは産地だけではありません。牛の飼育から型詰め、熟成まで、土地と結びついた作り方も、この名称の一部になっています。 白い皮の下は、いつも同じ状態ではありません。中心に少ししっかりした部分を残すもの ...

お菓子

南欧のタルトをめぐる|クロスタータ、ケイジャーダ、パスティエラから見る地域差|SS0362

「南欧のタルト」と聞いて、どんなお菓子を思い浮かべるでしょうか。 果物ジャムを格子状の生地で覆うイタリアのクロスタータ、チーズの風味を小さな殻に閉じ込めるポルトガルのケイジャーダ、リコッタと粒のままの小麦を詰めるナポリのパスティエラ。 同じように「タルト」と呼ばれていても、食べたときの印象も、土地との結びつきも違います。 この三つを並べると、南欧のタルトは一つの決まった様式ではないことが見えてきます。 イタリアの広い菓子文化のなかで形を変えるクロスタータ、シントラの土地に根づいた小さなケイジャーダ、復活祭 ...

お菓子

南欧のケーキをめぐる|カッサータ、クレムピタ、ティラミスから見る地域差|SS0359

南欧のケーキと聞くと、陽気な色合いや、果物をたっぷり使った大きな菓子を思い浮かべるかもしれません。けれど、同じ「ケーキ」と呼ばれるものでも、土地によって姿も食べる場面もずいぶん異なります。 シチリアのカッサータは、リコッタチーズと砂糖漬けの果物、スポンジ、アーモンドのペーストが重なり、祝いの席を彩る華やかな菓子。 バルカン半島などで親しまれるクレムピタは、パイ生地の間にカスタードクリームを挟んだ、素朴で軽やかな一切れです。 ティラミスはコーヒーを含ませたビスケットとマスカルポーネの層を冷やして仕上げる、近 ...

軽食・保存食

好きなチーズを見つけよう|種類・国・食べ方から選べる案内帳|CM3794

チーズ売り場の前で、白いもの、黄色いもの、やわらかそうなもの、かたそうなものを眺めながら「今日はどれにしよう」と迷ったことはありませんか。名前も国も種類もたくさんあって、詳しくないと選べないように感じるかもしれません。 でも、最初からチーズの分類を全部覚えなくても大丈夫です。まずは、どんな食感が好きか、何と一緒に食べたいか、香りの強さはどのくらいがよいか。その三つを手がかりにすると、次の一つを選びやすくなります。 チーズは、乳を固めて水分を分けるところから生まれます。そこから使う乳、固め方、水分の抜き方、 ...

お菓子

南欧の菓子をめぐる|アマレッティ、アロース・ドーセ、エンサイマーダからたどる甘い文化|SS0011

南欧の菓子と聞くと、オリーブ畑のそばの焼き菓子や、食後のコーヒーに添える小さな甘味を思い浮かべる人もいるでしょう。けれど、ひと口に「南欧」といっても、海岸と山、島と大陸、国境を越えて続く交流など、暮らしの背景はさまざまです。 菓子の姿も、アーモンドの香ばしさをぎゅっと閉じ込めた小さなビスケットから、米をミルクで煮たやさしいデザート、渦巻き状に焼き上げる発酵菓子まで幅広くあります。 ここでは、イタリアのアマレッティ、ポルトガルのアロース・ドーセ、スペイン・マヨルカ島のエンサイマーダを手がかりに、南欧の菓子を ...

主食

ラザニアを囲む日曜日|イタリアの家族の食卓と、重ねて焼くごちそう|DM0008

 ※ この料理のレシピは、PDFを無料でダウンロードできます。 オーブンから出した耐熱皿には、きつね色に焼けた表面と、端でふつふつと泡立つソース。取り分けた断面には、薄いパスタと肉のソース、白いベシャメルが幾重にも並びます。 ラザニアのおいしさは、上にのったチーズだけではありません。違う味と食感を少しずつ重ね、ひと口で一緒に味わえるところにあります。 日本ではミートソースとホワイトソースを使う料理としておなじみですが、イタリアでラザニアと呼ばれるものが、すべて同じ材料でできているわけではありません。 ボロ ...

メイン料理

北京ダックの物語|二つの炉と、薄餅に包む北京のごちそう|DM0007

赤褐色に焼けた皮、薄く切り分けられた肉、白い薄餅。その横に、細切りのねぎときゅうり、濃い色の甘辛いソースが並びます。 北京ダックの食卓は、焼いた鳥をそのまま食べるだけでは終わりません。食べる人が少しずつ取り分け、ひと包みの中で味を組み立てていく料理です。 日本では「高級中華料理の、ぱりっとした皮」という印象を持つ人もいるでしょう。しかし、皮のおいしさだけを見ていると、その下にある肉、焼き上げる炉、薄く切る職人の仕事を見落としてしまいます。 中国語では「北京烤鸭」、繁体字では「北京烤鴨」と書きます。「烤」は ...

主食

パエリア・バレンシアーナ|肉と豆、田んぼが育てたスペインの米料理|DM0006

 ※ この料理のレシピは、PDFを無料でダウンロードできます。 エビが並び、ムール貝が口を開ける大きな鍋。パエリアと聞いて、そんな姿を思い浮かべる人は多いかもしれません。 けれども、スペイン東部のバレンシアへ目を向けると、別の一皿が見えてきます。米の間にあるのは、焼き色のついた肉、緑のさやいんげん、そしてふっくらした大きな豆です。 パエリア・バレンシアーナは、海の幸を豪華に盛り込む料理としてだけでは理解できません。米を育てる水辺と、肉や野菜を組み合わせる台所。その両方を知ると、平たい鍋の中の景色が少し変わ ...

メイン料理

ドネルケバブ|回る肉から広がるトルコの食文化と家庭のレシピ|DM0005

 ※ この料理のレシピは、PDFを無料でダウンロードできます。 大きな肉のかたまりが、火の前でゆっくりと回っています。 こんがり焼けた表面を薄く削ぐと、その下から次の層が現れる。ドネルケバブの店先では、焼くことと切ることが交互に繰り返されます。 パンに肉と野菜を詰めた料理を思い浮かべる人もいるでしょう。けれど、ドネルを特徴づけているのは、サンドイッチの形よりも、この回転焼きの仕組みです。削いだ肉はパンにも、米料理にも、ヨーグルトを添えた一皿にもなります。 トルコ語では「döner kebap」。ひとつの味 ...

主食

ピッツァ・マルゲリータ|王妃の逸話とナポリの味を家庭のオーブンへ|DM0004

 ※ この記事のレシピは、PDFを無料でダウンロードできます。 トマトの赤い面に、溶けたモッツァレラが白く広がり、バジルの葉が緑を添える。ピッツァ・マルゲリータは、具材をいくつも重ねなくても、何を食べる料理なのかがひと目で伝わります。 けれども、その簡潔な姿には、いくつもの判断が隠れています。トマトは煮込むのか。チーズはどれほどのせるのか。縁をふくらませながら、中央を薄く焼くにはどうするのか。材料が少ないぶん、一つひとつの扱いが食感と香りに表れます。 名前の由来として知られるのは、イタリアの王妃マルゲリー ...

メイン料理

ムサカの白い層が語るもの|ギリシャの食卓と、なすを重ねる家庭レシピ|DM0003

 ※ この記事のレシピは、PDFを無料でダウンロードできます。 焼き色のついた白い表面にナイフを入れると、その下から、なすとひき肉の層が現れます。トマトの赤、なすの皮の紫、乳の色を残すソース。ムサカは、ひと皿の中でそれぞれの材料が見えながら、口に運ぶとひとつにまとまる料理です。 ギリシャ料理として知られるこの一品は、見た目だけならグラタンやラザニアを思わせます。しかし、なすを中心に組み立てること、肉のソースに香辛料を使うこと、白いソースを厚く重ねることに、独特の食べ心地があります。 そして、いま目の前にあ ...

主食

バゲット|フランスの毎日を支える一本と、家庭で焼くレシピ|DM0002

 ※ この記事のレシピは、PDFを無料でダウンロードできます。 焼き色のついた皮に刃を入れると、薄いかけらがこぼれ、その内側から淡いクリーム色の生地が現れます。外側はぱりっと、内側はしなやかに。バゲットのおいしさは、この二つの食感をひと口で味わえるところにあります。 材料は小麦粉、水、塩、そしてパンを膨らませる酵母や発酵種。砂糖やバターをたっぷり加えなくても、焼けた小麦の香りと穏やかな甘みが食事を支えます。朝はバターを塗り、昼は具を挟み、夕食には料理の隣へ。細長い一本は、食べる場面によって役割を変えます。 ...

メイン料理

フィッシュ・アンド・チップス|街の食事になった魚とポテトの物語|DM0001

 ※ この記事のレシピは、PDFを無料でダウンロードできます。 衣を割ると、白い魚の身が大きな薄片になってほぐれます。隣には、細いフライドポテトよりもひと回り太いチップス。塩を振り、好みでビネガーを少し落とせば、香ばしさの中に酸味が加わります。 フィッシュ・アンド・チップスは、揚げた魚とじゃがいもを組み合わせたイギリスの料理です。名前だけなら驚くほど単純ですが、魚の選び方、衣の作り方、いもの太さ、添えるものによって、ひと皿の印象は変わります。 そして、その背景にあるのは宮廷の宴会だけをたどるような歴史では ...

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