「揚げ菓子」と聞いて思い浮かべる姿は、地域によってずいぶん違います。 筒形の生地に白いクリームを詰めたもの、薄い生地をひらひらと揚げたもの、小さな球を蜂蜜でまとめたもの。同じイタリアの菓子でも、皿にのる形も、口に入れたときの食感も、食べる季節も同じではありません。 ここでは、シチリアのカンノーロ、イタリア各地で呼び名や形に幅があるキアッキエレ、ナポリを中心に親しまれるストルッフォリを手がかりに、南欧の揚げ菓子を比べます。 最初に範囲を確かめておくと、南欧の食文化はイタリア一国だけではありません。この三つも ...